ひとり暮らしの皆様の中には、
毎月の家賃を負担に感じている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
もし、月々の家賃が5万円であれば、
毎年60万円の家賃を支払うことになり、
5年で300万円、10年で600万円もの
家賃を支払うことになりますので、
負担に感じるのも無理はありません。
当然のことですが、もし退去すれば、
家賃の支払いはなくなりますが、
これまで支払ってきた家賃が
あなたに返ってくることはありません。
しかし、どうでしょう?
もし、その払い続けたお金の一部が、
あなたに戻ってくる家があるとしたら、
そんな家に住みたくありませんか?
今回のコラムは、住まいで将来の蓄えを作る、
そんなお話です。
”買って住む”という選択
ひとり暮らし。
そう聞くと、多くの方は賃貸暮らしを
イメージされるかもしれません。
スマホで気になる部屋をさがして、
不動産屋さんに案内をしてもらって、
契約をして鍵をもらって、、、と、
そんなイメージでしょうか。
しかし、世の中には、
マンションを借りるのではなく、
マンションを買うという選択肢があります。
賃貸マンションに比べると
物件自体の数が少ないため、
意外と知らない方も多いのですが、
一人暮らし用の物件の中には、
購入が可能な物件があります。
買うことのメリット・デメリット
ひとり暮らしの物件とはいえ、
それはまさにマイホームの購入。
不動産を購入するにあたり、
メリット・デメリットなどは
どんなものがあるのでしょうか?
そんなメリット・デメリットについて
少し考えてみました。
さらば家賃。買うメリット。
1.家賃を払う必要がない
当たり前のことですが、
もし、あなたがマンションを購入した場合、
家賃を支払う必要がありません。
購入時に銀行でローンを組めば、
当然ローンの返済はありますが、
ローンには終わりがありますので、
支払いが終わらない家賃とは
大きく異なります。
2.室内を自由に改装出来る
あなたのマンションなので、
室内を自分好みに改装することが出来ます。
リフォームはもちろん、
大規模なリノベーションにより、
理想のお部屋を作ることが出来ます。
また、改装のための費用も借入が可能です。
※マンション管理規約にて制限がある場合があります。
賃貸物件の様に、
退去時の原状回復も不要ですので、
自由にお部屋作りが可能です。
3.貸し出しや、売却が可能
長い人生、
転勤や転職、結婚や出産など、
生活スタイルは変化するものです。
もし、購入後にあなたがその物件から
離れる場合は、貸出しや売却が可能です。
貸出すことで賃料を得たり、
売却することでお金に変えることが出来ます。
また、売却時にローンが残っていても、
ローン残債を上回る金額で売却が出来れば、
その差額を手にすることも出来ます。
やっぱり不安。買うデメリット。
一般的に買って住む場合、
賃貸に比べてリスクがあると言われています。
少し簡単ではありますが、
買って住むことのデメリットを
まとめてみました。
1.固定費とその上昇リスク
分譲マンションを保有すると、
固定資産税・都市計画税などの税金や、
マンションの管理費・修繕積立金などの
負担が発生します。
また、物件によっては、
管理費・修繕積立金が
上昇することがあります。
上昇の原因としては様々ですが、
多くは当初の修繕積立金の設定が
低すぎることに起因します。
修繕積立金の上昇により、
全体的な負担増となる可能性があります。
2.引越しのハードルが上がる
長い人生の中では、
ライフスタイルの変化、
職場や生活環境の変化、
相隣関係によるトラブルなどにより、
誰もが引っ越しを余儀なくされる
リスクを抱えています。
賃貸借契約を解約するのであれば、
管理会社に定められた期間に連絡をし、
退去精算を行えば退去が可能ですが、
購入した場合は、賃貸の様には行きません。
特にローンがある場合は、
売却時はローンを完済する必要がありますし、
売却せずに保有を続ける場合は、
これまで通りローンの支払いや、
固定費の支払いが続きます。
賃貸とは違い、購入すると、
住み替えのハードルが上がります。
3.物件の価格が変動する
これは、メリットでもありますが、
リスクという点で物件の価格変動があります。
不動産の価格は、経済市況により
時事刻々と価格が変動しています。
そのため、購入価格より下落したり、
上昇したりというリスクがあります。
4.自然災害や火災のリスク
家を保有する以上、
自然災害や火災に遭遇する可能性は
ゼロではありません。
火災保険などでしっかりリスクに
対応する必要があります。
シミュレーションをやってみよう!
購入時のシミュレーション
現在、弊社にて販売中の
”パレドール高城・大分Ⅲ”を例に
購入後5年間居住し、売却したケースを
シミュレーションしてみましょう。
不動産の購入時には、
・仲介手数料
・登記費用
・不動産取得税
・火災保険料
などの諸費用がかかります。
今回は、物件価格250万円、
諸費用を30万円として、
280万円の借入を想定しています。
いわゆるフルローンですので、
購入時に自己資金を使わない想定です。
借入金額 2,800,000円
融資期間 10年
金 利 1.5%
月返済額 25,141円
ご覧の通り、
月々の返済額は25,141円となります。
また、購入後のランニングコストは、
以下の通りとなります。
通常、年4回の分割で支払う
固定資産税、都市計画税は、
月割りにして計算しています。
管理費 3,345円
修繕積立 10,871円
固都税 25,412円(月あたり約2,118円)
固定費計 16,334円
月返済額 25,141円
+固定費計 16,334円
月支払額 41,475円
購入後は、ローンの支払いと、
所有によるランニングコストで、
月々41,475円の負担となります。
5年後の売却時のシミュレーション
次に5年後の売却の想定をします。
5年後の物件の価格は不明ですので、
①10%下落した場合
②20%下落した場合
③買った金額で売れた場合 について
シミュレーションしています。
①価格が10%下落した場合
・売却価格 2,250,000円(10%下落想定)
▲借入残高 1,452,443円
▲売却費用 150,000円(仲介料・抹消費用等)
手残り 647,557円(税引前)
②価格が20%下落した場合
・売却価格 2,000,000円(20%下落想定)
▲借入残高 1,452,443円
▲売却費用 150,000円(仲介料・抹消費用等)
手残り 397,557円(税引前)
③購入時と同じ価格で売れた場合
・売却価格 2,500,000円
▲借入残高 1,452,443円
▲売却費用 150,000円(仲介料・抹消費用等)
手残り 897,557円(税引前)
※手残りの額は、あくまで概算です。
居住用財産の譲渡には、特例があります。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
大切なことは物件選び
購入するのも、借りるのも、
大切なことは物件選びです。
わかりやすい見た目や、
建物の仕様だけでなく、
契約内容や、実際の負担額、
ライフプランに合っているかなど、
そういった部分も含めて
自分にあった物件を選ぶことが
大切だと思います。
実際、今回お伝えした様に、
売却時にお金を残したいのであれば、
おしゃれかどうかよりも、
価格が下がりにくい立地選び、
細かいシミュレーションなどの方が
大切になる可能性が高いです。
借りる時も買う時も、
ちょっとだけ先のことを考えることが
大切かもしれません。
今回は、”買って住む”という
選択肢について解説して参りましたが、
如何だったでしょうか?
買って住むという選択肢が、
あなたにとってお役に立てば幸いです。